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インボイスについて誤解しやすい点(3)

適格請求書(インボイス)制度によって影響を受けているのは事業主や経営者だけではありません。勤務している従業員にもかかわるのが、交通費や出張旅費等の精算の場合のインボイスです。
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車で営業する際に利用するコインパーキングは、短時間の利用であれば、千円未満であることが多いと思いますが、インボイスがなければ仕入税額控除に制限がかかります。そのため、「インボイスを発行するコインパーキングのみ利用するように」という業務指示が出ていることもあるようです。しかし、コインパーキングがインボイスを発行するかどうか事前には分からない場合も多いのではないでしょうか。

「インボイス保存不要特例」では税込3万円未満の公共交通機関の利用料金や税込3万円未満の自販機で購入する商品代金等がインボイス不要なので、数百円の駐車料もこの特例が適用されてもよいように思えますが、特例対象外になっています。小さな紙片のレシートにインボイス番号が記載されているかどうか確認しなければならなくなりました。(ただし、2029年9月30日までは、基準期間の課税売上高が1億円未満の場合は、税込1万円の支出に関するインボイスは不要)

「インボイス保存不要特例」の適用を受ける公共交通機関の利用料金の場合も注意が必要です。通常の料金や特急料金は対象ですが、入場料や手回品料金は対象外となります。

また、一取引単位で税込3万円未満を判定するため、東京から新大阪へ4人で出張した場合、その料金の合計額が5万円となった場合には、一取引3万円以上になりますので、領収書等のインボイスを受け取る必要があります。

出張の場合には、日当が支給されることがありますが、これには「出張旅費特例」が適用されます。通常必要と認められる出張旅費等は、社内規程の有無にかわらず、また、実費精算か概算払いによるかにもかかわらず、インボイス不要となっていますので、日当も通常必要と認められる範囲であれば、給与として認定することなく、帳簿保存のみで仕入税額控除が可能です。

出張先で従業員が立て替えて支払い、領収書の宛名が従業員名である場合には、たとえその領収書がインボイスであっても、仕入税額控除ができません。しかし、領収書とともに従業員名簿を保存するか、事業主や会社が立替金精算書を作成して、領収書と合わせて保存することによって、インボイス保存がなされているとみなされます。

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